「自分のサブスク代、みんなと比べて多いのかな?」——クレジットカードの明細を見て、そう感じたことはありませんか。
先に結論をまとめると、2025年の大規模調査では、サブスク利用者の毎月の支払額は合計「3,000円未満」が6割台半ばで多数派です。ただし「サブスクの平均」は、調査によって数え方(動画だけか、すべてのサブスクか)が違うため、ひとつの数字をうのみにはできません。
この記事では、公開されている調査データを定義の違いごとに整理したうえで、「平均と比べること」よりも大事な自分のサブスクの棚卸し手順を紹介します。
サブスクの平均額はいくら?最新の調査データ
2025年調査: 月の合計は「3,000円未満」が6割台半ば
LINEヤフーの調査サービス「LINEリサーチ」が2025年10月に全国15〜69歳の男女3,148名に行った調査では、定額制サブスクの利用率は全体で6割弱。利用者の毎月の支払金額(合計)は、次のような分布でした(出典: LINEリサーチ、2025年調査)。
- 中心となる価格帯は「500円〜1,000円未満」「1,000円〜2,000円未満」で、それぞれ2割強
- 「3,000円未満」を合計すると6割台半ば
- 「3,000円以上」は約3割
つまり「動画1〜2本+音楽」くらいの、月1,000〜3,000円程度に収めている人がボリュームゾーンです。利用ジャンルの1位は動画配信(33.9%)、2位は音楽配信(21.1%)でした。
「平均額」を金額で出した調査では、利用者平均2,659円
分布ではなく平均額そのものを公表した調査もあります。調査会社モニタスが2022年9月に全国の20〜30代・独身・有職者2,000名に行った調査では、サブスク利用率は48.4%、利用者の平均利用金額は月2,659円でした。3,000円未満が約75%を占め、月5,000円以上使う人は約1割です(出典: モニタス、2022年調査)。
対象が「20〜30代の独身・有職者」に限られた少し前の調査という条件付きですが、「利用している人の平均はおおむね月2,000〜3,000円台」という水準は、前述の2025年調査の分布とも矛盾しません。
年代で傾向が変わる: 40代以上は「5,000円以上」が約2割
LINEリサーチの同調査では、年代差もはっきり出ています。10代や30代では「3,000円未満」の割合が他の年代より高い一方、40代以上では「5,000円以上」が約2割と、高額帯の割合が他の年代より高くなっています。家族分の契約や、動画+音楽+ストレージのような複数契約が積み上がりやすい年代ほど、合計額は膨らみやすいと言えます。
「サブスクの平均」は調査によって定義が違う
ここまで読んで「調査によって数字がずいぶん違うな」と感じた方は正しい感覚です。「サブスクの平均」を調べるときは、次の2点で数字が大きく変わります。
何を「サブスク」と数えるかで利用率も金額も変わる
たとえば調査会社ICT総研が2025年4月に4,333人に行った調査では、定額制の有料「動画配信」サービスの利用率は31.8%(ペイパービュー型を含めた有料全体で38.6%)です(出典: ICT総研、2025年調査)。一方、前述のLINEリサーチのように動画・音楽・クラウドストレージ・ゲーム・学習・ジムまで含めて聞くと、利用率は6割弱まで上がります。
「動画配信だけの平均」と「サブスク全部の平均」は別物です。ネット記事で見かける「サブスクの平均は月○○円」という数字は、まずどの範囲を数えたものかを確認してください。また、スマホ代・保険・ジムのような広い意味の固定費まで含めれば、毎月の自動引き落としの合計はさらに大きくなります。
市場そのものが拡大している
総務省「令和7年版 情報通信白書」によると、2024年の国内の動画配信市場は5,930億円(前年比3.3%増)、音楽配信市場は1,233億円(同5.8%増)と、いずれも拡大が続いています(出典: 総務省、2025年公表)。サービスの種類も増え続けているため、何もしなければ個人の契約数と支出は自然に増えていく環境だと考えたほうがよさそうです。
なお、各サービスの具体的な月額料金はここには書きません。料金改定が頻繁にあるため、必ず各サービスの公式サイトで最新の金額を確認してください。
平均との比較より、「使っていないもの」の発見が大事
ここまで平均のデータを見てきましたが、実は「平均より上か下か」は、家計にとってあまり重要ではありません。月5,000円払っていても、毎日使うものなら安い買い物です。逆に月500円でも、半年開いていないアプリなら100%の無駄です。
数字で見るべきは平均との差ではなく、「使っていないのに払い続けているもの(放置課金)がないか」です。
株式会社NilCraftが2026年に公表した調査(全国20〜59歳の300名対象)では、サブスク利用者の53.0%が「使っていないサブスクに気づかず課金され続けた」経験があり、その平均額は月約3,600円(年間約43,000円)という結果が出ています(出典: NilCraft、2026年公表)。サンプル数300名の小規模調査である点は割り引く必要がありますが、「過半数が経験している」という結果は、これが個人のだらしなさではなく、自動更新という仕組みが生む構造的な問題であることを示しています。
月3,600円の放置課金は、前述の「利用者の平均額2,659円」を上回る金額です。つまり人によっては、使っているサブスクより、使っていないサブスクのほうが高いという逆転すら起きうるのです。
自分のサブスク支出を10分で棚卸しする3ステップ
放置課金を見つける方法は単純で、道具がなくても10分あればできます。
ステップ1: カード・口座の明細2か月分から「全部」書き出す
クレジットカードと銀行口座の明細を直近2か月分ひらき、「毎月(または毎年)同じ名前・同じ金額」で引き落とされているものをすべて書き出します。2か月分を見るのは、隔月払いを拾うためです。年払いの契約は特に忘れやすいので、去年の同じ月の明細も確認できるとなおよいです。動画や音楽だけでなく、アプリ内課金・キャリア決済・ジム・保険など「自動で引き落とされるもの」を同じ表に載せるのがコツです。
ステップ2: 月額に換算して、高い順に「最後に使ったのはいつ?」
書き出した項目を月額に換算します(年払いは12で割る)。単位をそろえたら、金額の高い順に「これ、最後に使ったのはいつ?」と自問してください。即答できないもの、3か月以上使っていないものは放置課金の疑いありです。判断基準を「いつか使うかも」にしないこと。ほとんどのサブスクは再契約に手数料がかからないので、「解約して、必要ならまた契約する」で失敗コストはほぼゼロです。
ステップ3: 残す契約の更新日をカレンダーに登録する
棚卸し後も、残したサブスクは静かに自動更新され続けます。無料トライアルは「終了日の2日前」、年払いは「更新月の月初」に、ふだん使うカレンダーへ予定を入れておきましょう。通知が来た時点で使っていなければ解約する、とルールを決めておけば、解約忘れは意志ではなく仕組みで防げます。
まとめ: 平均は「入口」、答えは自分の明細の中にある
- 2025年の調査では、サブスク利用者の月額合計は「3,000円未満」が6割台半ば。利用者の平均額を出した調査では月2,659円(20〜30代対象・2022年)
- ただし「サブスクの平均」は、動画だけか全サブスクかなど調査の定義で大きく変わる
- 平均との比較より重要なのは放置課金の発見。利用者の53.0%が経験し、平均は月約3,600円という調査もある
- 明細2か月分の書き出し→月額換算→更新日のカレンダー登録、の3ステップで棚卸しできる
平均の数字は「気にするきっかけ」としては役立ちますが、あなたの家計の答えは全国平均ではなく、あなたのカード明細の中にあります。まずは今日、明細アプリを開いて「毎月同じ名前」を探すところから始めてみてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. サブスクの平均は月いくらですか?
2025年10月のLINEリサーチ調査(15〜69歳・3,148名)では、利用者の毎月の支払合計は「3,000円未満」が6割台半ばで、「500円〜2,000円未満」が中心でした。平均額を金額で公表した調査としては、モニタスの2022年調査(20〜30代独身・有職者)で利用者平均が月2,659円という結果があります。おおまかには「月1,000〜3,000円程度が多数派」と考えてよいでしょう。
Q2. サブスクにはいくらまでかけていいのでしょうか?
一律の正解はありませんが、「金額の上限」より「全部使っているか」で判断するのが実用的です。参考値として、モニタスの調査ではサブスク利用者の支出は自由に使えるお金(自由裁量所得)の平均4.3%でした。金額が平均より多くても、すべて現役で使っているなら問題ありません。逆に1つでも「最後に使った日を思い出せない」契約があれば、金額にかかわらず見直しどきです。
Q3. 動画配信サービスはどのくらいの人が使っていますか?
ICT総研の2025年4月調査では、定額制の有料動画配信サービスの利用率は31.8%、ペイパービュー型を含む有料サービス全体では38.6%でした。「サブスク全般」の利用率(6割弱)より低いのは、集計の範囲が動画に限られているためです。
Q4. 平均より高かったら、すぐ減らすべきですか?
すぐに解約する必要はありません。まず全契約を書き出して月額換算し、「3か月以上使っていないもの」だけを解約候補にしてください。使っているものまで無理にやめると反動で再契約しがちです。逆に平均より低くても、放置課金が混ざっていれば見直す価値があります。
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出典リスト(すべて2026年7月4日確認)
- LINEヤフー株式会社「【LINEリサーチ】『定額制サブスク』利用率は全体で6割弱! 毎月の支払金額は『500円〜2,000円未満』が中心」(調査実施: 2025年10月1日〜3日、全国15〜69歳の男女3,148名) — https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001498.000129774.html
- Web担当者Forum「1か月のサブスク代は合計いくら? 『月3,000円未満』が6割超【LINEリサーチ調べ】」(2025年11月掲載。ジャンル別利用率の数値を参照) — https://webtan.impress.co.jp/n/2025/11/25/51719
- 株式会社モニタス「あなたはいくらまで出せる? サブスクが自由裁量所得に占める割合とは?」(調査実施: 2022年9月2日、全国20〜30代の独身・有職者2,000名) — https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000008679.html
- ICT総研「2025年 有料動画配信サービス利用動向に関する調査」(調査実施: 2025年4月10日〜18日、インターネットユーザー4,333人) — https://ictr.co.jp/report/20250423.html/
- 総務省「令和7年版 情報通信白書」動画配信・音楽配信・電子書籍(2024年市場規模、2025年公表) — https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd217400.html
- 株式会社NilCraft「【サブスク利用調査】利用者の53.0%が『使っていないのに課金』を経験」(全国20〜59歳の男女300名、2026年5月公表) — https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000182139.html